第51回県地方港湾審議会が19日、長崎市で開かれ、郷ノ浦港港湾計画の変更に関する議案を原案通り可決した。計画の変更はジェットフォイルの着岸場所を、現在の着岸場所西側の旧フェリー岸壁に移し、浮桟橋を新規に設置するもの。
県によると、完成時期は未定で、市とともに後背地の整備も含めて検討しているという。市は現在、移転先の旧フェリー岸壁背後の駐車場の見直しと併せて駐車場不足を図るため、全体的な郷ノ浦港の再編を検討している。
郷ノ浦港では現在、フェリーとジェットフォイルが同じ岸壁(153㍍)に着岸しているが、タラップを使って乗降するジェットフォイルは、最大2・3㍍の潮位差の影響を受けてタラップの傾斜が大きくなることがあり、車いす利用者や高齢者の乗降に危険が伴っている。
また、船の乗降口も潮位によって変わるため、車いす利用者や患者搬送は、船内の階段を移動する必要がある。そのため、平成30年11月には市老人クラブ連合会、市身体障害者福祉協会、市観光連盟が浮桟橋の設置を要望。市も知事への要望で早期完成を求めていた。ジェットフォイルの発着場所が変わることで、フェリーの就航時間との調整も解消される見込み。