福岡ソフトバンクホークスの応援を通して島内の野球振興などに取り組んでいる壱岐若鷹会(西村善明会長)は11日、芦辺・ふれあい広場で、ソフトバンクホークスOBの3人を講師に招き、市内ジュニア野球クラブ員を対象にした野球教室を開催した。
講師はホークスで活躍した城所龍磨元外野手(34、一昨年引退)、塚田正義元内野手(30、昨年引退)、笠原大芽元投手(25、昨年引退)。3人はそれぞれ、打撃、守備・スローイング、投球を実践指導した。
城所さんは、ソフトバンク松田宣浩内野手のケンケン打法、イチローさんや松井秀喜さんのフォームをマネしながら「強い打球を打つためには体重の乗せ方、踏み込み方が大事だが、プロでも個人それぞれの特徴がある。自分なりの最もタイミングの取りやすい方法を見つけて練習して欲しい」とアドバイス。実際にロングティーでさく越えの迫力ある打撃を披露すると、選手たちからは「ウォーッ」と大歓声が上がった。
城所さんは「練習でも、試合でも、漠然とやっていては何も身につかない。打席で何をしたいのか、どのような打球をどこに打ちたいのか、常に意識することが重要。意識することで1秒後を変えられる。それは野球に限らず、人間性や性格でも同じことが言える」と選手たちに心構えを説いた。
塚田さんは「スローイングでは、ボールの回転を意識してもらいたい。上向きのスピンを加えれば、低い球筋で遠くに強い球が投げられる。キャッチボールの時から縫い目にしっかりと指をかけて、上回転で投げるように」とアドバイスした。
ピッチングを指導した笠原さんは、田河小の前田蒼太投手(6年)のピッチングを見て「自然なフォームなのにボールに体重が乗っていて、回転が良いので伸びがある」と絶賛した。
講義の最後に投手と3人の対戦では、笠原さんは前田さんを指名して対戦。前田さんは見事に空振り三振を奪った。前田さんは「ストライクを投げたら全部ホームランされそうな迫力だった。対戦出来て良い思い出になった。お尻の使い方を教わったので、中学ではそれを活かして投手をやっていきたい」と感激の表情を浮かべた。
田河・前田投手を指導する笠原さん
ボールの握りを説明する塚田さん