社説

社説・一流との出会いが子どもの財産に

「壱岐の島・野球教室」の開催が決まった。前中日ドラゴンズ監督の谷繁元信さん、西武、中日で活躍した和田一浩さんが来島し、中学生に野球指導をする。
ともに通算2千本安打を誇る名球会メンバーで、野球少年なら誰もが憧れる存在。コーチしてもらえる子どもたちがうらやましいと思う保護者もいるだろう。
海星高校に進学して甲子園出場を果たした土谷一志投手と小畑翔大選手は、中学3年時の離島甲子園で、壱岐選抜チームのエースと主将として地元優勝を果たした。2人は大会後のプロ野球OB軍団「まさかりドリームス」による野球教室で、村田兆治さんらに手取り足取りの指導を受けたことも財産となり、高校進学後にさらに大きく成長した。
技術的な指導はもちろんだが、スーパースターを目の前にしたことで、将来の夢が現実に近づいて感じられたという効果もあったことだろう。今回コーチを受ける中学生から、土谷、小畑に続き甲子園に出場する選手が生まれると信じたい。
今年の壱岐の島新春マラソンには、今夏のマラソン世界選手権代表候補の川内勇輝選手がハーフマラソンで圧倒的な強さを見せた後に、小学生2㌔の4レースすべてに出場して先導役を務めた。その川内さんが「壱岐にはすごい小学生がいる」と目を輝かせたのが、6年女子の田中咲蘭さん(田河6年)と、5年男子の竹下紘夢さん(渡良5年)だった。2人とも川内さんが作るペースにしっかりと付いて行き、竹下さんは大会記録更新、田中さんは記録にあと1秒という素晴らしい成績を残した。2人は、先日の県下一周駅伝大会の小学生部門でコンビを組み、同部門で見事に優勝した。レース中に、川内さんの背中の映像と後押しする声を、思い出したのではないだろうか。
離島は一流アスリートに出会う機会が、どうしても少ない。市には、ふるさと納税などを活用して、今回のようなコーチングイベントを、ぜひ定期的に実施してもらいたい。

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