昨年12月21日の全国高校駅伝で、全国の高校生ランナーの憧れの舞台である京都・都大路を疾走した石田中学出身の大牟田高校3年・江口智耶が、都大路の体験と2015年の新たな目標へ向けて、熱い思いを語った。
‐全国屈指の強豪校・大牟田に進学した時から目標にしていた都大路を走った率直な感想は。
江口 都大路で走ることを目標に3年間やってきたが、下腿内側の疲労骨折を3回も繰り返してしまい、1、2年時は出場できなかった。けがが怖くて厳しい練習についていけず、投げやりになっていた時期もあった。今年もトラックシーズンに筋肉の故障があり、満足に走ることができなかった。それだけに、ようやくこの舞台に立てたことは嬉しかった。
‐全国の強豪ランナーが勢ぞろいした10㌔の最長距離区間で15位という成績について。
江口 スタートは抽選で最後列からとなったが、ごちゃごちゃするよりは良いと思っていたので、気にはならなかった。ペースはかなり遅かったが、6㌔くらいまでは先頭の動きを見ながら、自分としては良いペースで走れていた。だが7㌔過ぎからペースが上がった時に、ついていけなくなった。明らかにスタミナ不足、力不足で、悔しい思いしか残っていない。13年は1秒差の2位で、その悔しさを晴らそうとみんなで日本一を目指して一生懸命にやってきたのに26位という結果は残念だった。チームに勢いを与える1区の役割を果たせなかった。
‐今後の予定、目標は。
江口 18日には天皇盃第20回全国男子駅伝(都道府県対抗男子駅伝=広島)、2月13~15日は郡市対抗長崎県下一周駅伝に出場を予定している。4月からは順天堂大学へ進学する。箱根駅伝を走りたい。1年から選手として選ばれるように努力したい。できれば山下りの区間を走ってみたい。
‐壱岐では4月から中学に陸上部が新設される構想がある。都大路、箱根に憧れる後輩たちにアドバイスを。
江口 陸上というのはだだ走るだけという単純な競技。だけどそこに奥深さがある。努力をすれば必ず結果がついてくるものなので、それを信じて、成長を楽しみながら努力をしてもらいたい。
‐江口は年末年始に壱岐へ帰省予定だったが、順天堂大駅伝部監督に誘われて、箱根駅伝の見学に予定を変更した。順大はアクシデントもあり総合12位で来年のシード権を得られなかったが、箱根駅伝を体感したことで、1年後にここで走りたいという江口の思いはさらに強くなったはずだ。