壱岐署は9日、インターネット詐欺被害の未然防止功労者として、郷ノ浦郵便局の職員、佐々木恵子さん(38)に署長感謝状の贈呈を行った。
佐々木さんは2日、同局に来店した20歳代の女性からATMの操作方法を尋ねられ、声掛け運動の一環として振り込み理由の確認を行った。その際、インターネットで注文した商品(装飾品)の支払いであるのに振込先が個人名であることなどに不審を感じ、「もう一度確認した方が良い」と振り込みを思いとどまらせた。
女性が警察に相談したところ、振り込み先が注意必要な口座であったこと、ショッピングサイトに不審点があったなどが発覚。被害を未然に防ぐことができた。
佐々木さんは「振込先が不審かどうかの判断は、はっきりとした線引きがないので迷うことが多いが、今回はカンが働いた。被害が出なくて良かった。振り込め詐欺などが全国的に増加しているので、振り込みを行う前に、もう一度確認する作業を行ってもらいたい。私たちも声を掛けることで、今後も被害を防いでいきたい」と話した。
中嶋欽也署長は「機転を利かせた素晴らしい対応で、被害を未然に防いでくれたことに感謝している。特殊詐欺は全国どこでも発生する犯罪で、県警も危機意識を高めている。金融機関は最後の砦なので、今後も協力していただきたい」と話した。