犬、猫の保護団体「壱岐島わんにゃんお守り隊299」(以下299、松嶋純子代表)は9月20日、イオン壱岐店前で犬と猫の譲渡会を開き、買い物客らが足を止めた。
譲渡会には299のほか、個人が保護している猫も参加。合わせて猫22頭と犬7頭がゲージに入れられ、新しい飼い主を待った。
299は子猫や子犬を保護して譲渡に繋げるミルクボランティアを行っており、年に数回、市内で譲渡会を開いている。福岡など島外の譲渡会にも参加し、今年に入り猫は約20頭、犬は60頭以上を譲渡に繋げてきた。しかし、大型になり譲渡の適性がない犬もいるなど、救えない命もあるという。
石田町の会社員、市村渉真さん(22)は、夏に自宅に迷い込んできた1頭のオス猫を「放っておけない」と保護したが、既に飼っていた猫と折り合いが悪く、去勢手術を施して初めて譲渡会に参加した。「野犬も多く、日常的にいて危ない。不妊去勢手術は必要だと思う」と話した。
譲渡会場では、適正飼養や不妊去勢手術の必要性を説明する啓発も行われた。
公益財団法人どうぶつ基金(兵庫県芦屋市)と壱岐市は現在、無料で不妊去勢手術を行う「壱岐島TNR地域集中プロジェクト」を実施しており、松嶋代表(51)は「『保護してください』と言われる方もいるが、ボランティアだけでは活動に限界があり、絶対数を減らすしかない。3月までTNRプロジェクトをしているので、不妊去勢手術をしてほしい」と話した。
TNRプロジェクトは月に8~10日間、来年3月まで行われている。問い合わせは市環境衛生課(☎45‐1112)へ。