愛媛県立新居浜南高校の生徒たちが、ボウリング、バッティング、ビリヤードなどを楽しめるアミューズメント施設「ラウンドワン」の誘致活動をしていることが話題になっている。同校は主権者教育の一環で、生徒が授業で地域の課題などを学んでおり「若者の定住には遊び場が必要」と考えた一部の生徒がアンケートを実施。その結果「ラウンドワンが欲しい」という結果が最も多かったことから、昨年12月に生徒の有志で委員会を作り誘致活動に乗り出したのだ。
委員会は1月に早速「ラウンドワン模擬体験会」を開き、手作りで「廊下ボウリング」など3種類のゲームを用意したイベントを開催。松山市のラウンドワンの担当者も招待してイベントを見てもらい、好感触を得た。今後さらに誘致活動に力を入れていくという。
実際に新居浜市にラウンドワンの進出が実現するまでには多くの課題があるだろうが、高校生たちが地元の活性化のために自ら動き、実現に向けて取り組む姿は応援したくなる。
本市でも2015年から「みらい創り対話会」が実施されており、高校生も参加して地域活性化のアイデアなどが出されている。15年から21年までに29回の対話会が実施され、49のテーマが発案されてそのうち35テーマが実現したという。21年以降は事業共創の場として「壱岐なみらい倶楽部」を設立し、アイデアをより具体化するべく取り組んでいる。その取り組み自体は素晴らしいことだが、壱岐なみらい創りサイトという民間企業と壱岐市を通して開催されているためか、優等生的なアイデアが目立ち、「ラウンドワンを誘致したい」というような子どもの本音の部分があまり見られないようにも思える。
市議会ではかつて毎年行われていた中学生による「子ども議会」が、コロナの影響もあったがもう5年間も開かれていない。対話会も子ども議会も、もっと子どもたちの自由な発想で開き、その声を子どもたち主体で具現化していってもらいたいものだ。