海岸の漂着ゴミを拾う第10回ボランツーリズムin壱岐(市主催)が3日、石田町の塩津浜海岸であり、五島、対馬、長崎など島外からの参加者を含め、210人が参加した。
壱岐島おこし応援隊チーム防人(中山忠治代表)が市から委託を受けて企画。新型コロナウイルスの感染予防のため、今回は参加者を県内に限定した。市内の中学生や高校生約150人も参加し、約300㍍の海岸線いっぱいに漂着したペットボトルや漁具の網など30立米分のゴミを2時間ほどかけて集めた。
友人と参加した五島市の公務員、石橋陽果さん(25)は「ハングル文字のペットボトルもあり、なぜ壱岐に流れ着くのかと思う。高校生の参加者も多く心強く思う」と話した。また、長崎大学環境科学部3年の菅野大輝さん(20)は「漁具も多く、市が漁師の方にこのような現状があると意思疎通したほうがいい」と話した。
清掃活動に続いて、ワークショップもあり、九州大学大学院生態工学研究室の清野聡子准教授の講演もあった。清野准教授は、プサン、ロシア、アラスカで日本の漂着ゴミが見つかっていることをあげ、「国という単位でできることにも限界がある。島は元々きれいだったのに、という疑問をぶつけながら(地域ごとの)ネットワークをつくってほしい」と呼びかけた。
最後に島外から参加したNPOなどが活動事例を発表し、今後も海ゴミの情報交換など連携を図ることにした。