新型コロナウイルス感染症拡大防止策のため臨時休校していた市内の小・中学校が、7日から再開した。当初は4月6~15日の臨時休校だったが、16日に緊急事態宣言が全国に拡大されたことを受けて、22日から5月6日まで臨時休校が追加されていた。国は4日に宣言を31日まで延長したが、長崎県は「離島地区の学校は通常日課で再開する」とする方針を示したため、本市は対馬市とともに県内で最も早い7日からの再開となった。依然としてコロナ禍の影響は続いているが、通学路に子どもたちのランドセル姿と笑い声が戻ってきたことで、本市にも再建への道筋が見え始めてきた。
7日朝、盈科小の通学路には黄色のランドセルカバーをつけた1年生の初々しい姿が見られた。同校の玄関のカギが開けられる7時20分を前に、学校へ行きたい気持ちにあふれていたマスク姿の児童約20人が待ち構え、解錠と同時に校舎に駆け込んで行った。4月以降の登校は14日の簡易的な入学式、16~21日の4日間の通常登校以来だった。
田河小では7日の3・4校時を「1年生を歓迎する集会と全校遊び」に充て、約80尾の鯉のぼりと吹き流しが飾られたグラウンドに、11人の新入生を含む70人の全校児童が集まった。歓迎集会は、当初は4月15日に青嶋公園で歓迎遠足として実施する予定だったが中止となり、新入生を先輩たちに紹介する機会がなかったことから、この日の実施を決定。5・6年生が花のアーチを作り、その中を1年生11人が行進した。
6年生代表の清川恵花(あやか)さんは「田河小は花と緑に囲まれた美しい学校で、楽しい行事や活動もたくさんあり、明るい笑顔があふれています。一緒に楽しく小学校生活を送っていきましょう」と歓迎の言葉を述べた。集会後には全校児童が一緒にグラウンドでゲームを楽しみ、全校写真、学級写真を撮影した。
松嶋真美子校長は「鯉のぼりは春の運動会で飾るのが恒例行事だったが、延期になってしまったので、歓迎集会に合わせて教職員で飾り付けた。子どもたちは元気な笑顔であふれていて、普通の生活がどんなに素晴らしいことか感じてくれたと思う」と話した。
解錠直後に校舎に走り込む盈科小児童
アーチをつくり新1年生を歓迎