社説

さらに観光サイトが必要か。

先日、ネットニュースの東洋経済ONLINEに興味深い記事が掲載された。日本遺産審査委員会の設立当時から委員を務めている小西美術工藝社のデービッド・アトキンソンさんが書いた「日本の観光地はなぜ『これほどお粗末』なのか」で、かなり耳の痛い指摘となっている。

一部を抜粋すると「日本に根付いている『観光施策=情報発信』という勘違い。誰も見ていないホームページの開設や観光動画の掲載、誰もフォローしていないフェイスブック、ゆるキャラやキャッチコピーを使ったブランディング、交通機関頼みのデスティネーションキャンペーンなど、昭和時代のマインドのまま展開されている情報発信の事例は枚挙にいとまがない。情報発信を得意とする広告代理店が儲けただけだ」。

この記事はインバウンド策に対しての批判が主であったが、それはそのまま国内旅行者への対応や、情報発信のあり方そのものにも当てはまる。壱岐市はその過ちを犯していないだろうか。

2年前にリニューアルした市ホームページのアクセス数は明らかにされていないが、1年前に開設した市フェイスブックページの「いいね」は286人、フォロワーは317人しかいない。熱心に更新してはいるが、その内容はホームページとほぼ変わらない。白川博一市長のフェイスブックのフォロワーは581人だが、投稿に対しての「いいね」は50前後。個人名のページではあるが市長自身が書いているものとは思えず、炎上こそしなくてもまるで業務報告で、SNSとしての魅力に乏しいように見える。

観光情報は市観光連盟の「壱岐観光ナビ」が開設されてまだ4年しか経過していないのに、5月23日には市観光ポータルサイト構築業務の公募が公表された。提案の上限金額は1200万円、保守業務は上限月額10万円という高額なものだ。無駄な労力や公金を費やす前に、脱昭和マインド、令和新時代の情報発信のあるべき姿をもう一度、考え直してみてはどうか。

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