社説

壱岐島の観光事業に期待

syasetsu 3月29日、「がんばらんば長崎」地域づくり支援事業に壱岐体験型観光受入協議会(現・壱岐市観光連盟)が応募した、“壱岐島ごっとり市場プロジェクト”が採択された。実施期間は平成25年度から2か年、総事業費は1億2500万円のビッグプロジェクトだ。
壱岐を取り巻く現状は観光客12・8%減(平成17年から22年までの6か年)。ピーク時からは21・8%も減少し、観光消費額38・7%減(同)と非常に厳しい情勢だが、同プロジェクトによると、観光客数を3年後(平成27年度末)に1万3150人、5年後(29年度末)は2万2550人増を目標値にしている。
分析では、①海水浴ブームの衰退②団体から個人旅行への対応の遅れ③観光客が多かった時期にリピーター対策が取られていないなどを観光客減少の原因とし、“今後の人口増加は極めて困難である状況の中、交流人口(観光客)を拡大することにより、地域の活性化につなげることが必要”としている。
同プロジェクトで注目したい点が2点ある。ひとつは団体旅行に依存している観光客誘致を“個人対象に変えることが出来るか”である。団体旅行では猿岩、一支国博物館、イルカパークなどを観光し、ウニ丼や海の幸を食べさせるお決まりのルートだが、一見さんならともかく、リピーターを増やしたいのであれば今の現状では難しい。そのため、個人旅行客が壱岐に来島してから観光地を決める、いわゆる着地型観光が必須なのである。
もうひとつは同プロジェクト実施計画にあるキャンペーン展開による誘客促進だ。なかでもメディア誘致によるキャンペーンが盛り込まれているが、メディアを使うとなると大きな予算がかかる。広告業界からの視点でいうと、キャンペーン中は集客効果があるが、キャンペーンが終わり予算がなくなると、宣伝効果がなくなることがほとんどだ。メディアを使った事業展開で“将来も観光客を増やし続けること”が果たして出来るのかどうか。
同プロジェクトは一過性なものにせず、予算がなくなる平成27年度以降も継続、持続出来るものにしないといけない。この事業が成功は、観光客数が年々伸びていくかどうかが鍵を握る。

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