壱岐旅館組合事業部「女将の会」(中原恵美子部長、18施設)は壱岐産ゆず種子油を利用した化粧水「壱岐のべっぴ~んしゃん」を商品化し、23日に壱岐の島ホールで完成説明会を開いた。農産物を活用した化粧品開発は本市では初となる。
同商品は「毎日の生活にハリと潤いがありますように」がコンセプト。壱岐産ゆず種子油のほかに、ヒアルロン酸やプラセンタ、ローヤルゼリー、コラーゲンなどを配合し、試作段階から「お肌がスベスベになる」「しっとりする」などの感想が女将らから寄せられていた。
化粧水開発は壱岐商業高校生徒開発のレトルト食品「アッパレカレー」を指導した黒木正剛さん(株式会社はかた本舗代表)が担当。化粧品の種類は何にするか検討することから始め、商品名やコピー、ラベルデザインなどを、昨年10月から計6回の座談会を通じて意見交換した。
中原部長は「座談会を通じ、マーケティングの理解を深めることで、商品化するためのノウハウが参考になった。今後の女将の会の活動に活かしたい」と話した。
同組合は加盟施設の女性用化粧室に試供品を置き、観光客向けの情報発信を検討している。
農事組合法人壱岐ゆず生産組合(長嶋邦昭組合長)は原材料の1次加工を行う際、年間1~2㌧のゆず種子が未利用資源となっているため、種子の利活用が急務だった。長嶋組合長は「未利用資源のゆず種子を上手く活用できた。化粧水の販売が好調ならば、化粧品のシリーズ化も考えたい」と語った。
化粧水はJA壱岐市などで4月以降の販売予定(内容量150㍉㍑・希望小売価格1944円・税込)。平成28年度第1回県農商工連携ファンド事業の一環として開発された。