梅雨明け後は好天が続き、7月の一支国博物館入館者数は昨年から11%増を記録するなど、観光客数は熊本地震の影響があった昨年から大きく増加する兆しを見せている。
市内の海水浴場にも多くの人が訪れており、特に筒城浜には福岡近郊からの海水浴客が目立っている。
話を聞くと「博多から1時間ちょっとでこれだけ美しい海水浴場があるのを知らない人がまだ多いと思う。穴場なのであまり人に知られたくない」「宿泊施設がみんな満杯だったので仕方がなく日帰りにした。本当は2~3日ゆっくりしたかった」「海辺での食べ物、飲み物がちょっと寂しいが、青い海と白い砂浜は最高」などの声があった。
壱岐には有り余るほどの観光資源があるが、その中心となるのはやはり海水浴場であることを再認識したが、それだけにこの美しい海を守っていくことが、最大の観光課題だ。海砂採取や海岸漂着物などの問題点は行政が主体となって動かなければならないが、市民の心がけ一つで解消できる問題もある。
これは数年前にも本紙で指摘したことだが、筒城浜海水浴場へ続く黒松林の中に駐車している車が常にある。せっかく都会の喧騒を離れて壱岐の大自然の中で海水浴を楽しもうと思っている観光客にとって、何とも興ざめする風景になっている。
その中には海の家やマリンスポーツ関係者の車もあるようだ。市観光連盟は荷物の積み下ろし時以外は駐車場より先に乗り入れることを禁止しているというが、車は終日駐車している。駐車場から海水浴場まで遠いのなら、関係者駐車場の整備が必要かもしれないが、せいぜい百~二百㍍の距離。美しい景観を守り、観光客がより気持ち良く利用できるように、マナー遵守をお願いしたい。