プロのスタントマンが子どもたちの目の前で交通事故を再現する自転車交通安全教室(JA壱岐市主催)が石田中学校(後藤久志校長、168人)で行われ、全校生徒と石田老人クラブ会員らが受講した。
生徒らに事故の危険性を疑似体験させ、自転車のルール違反が交通事故を招く危険性があることを考えさせるスケアード・ストレイト教育技法を取り入れたもの。ルール違反、安全確認違反で自転車に乗ったスタントマンが、時速40㌔の乗用車に跳ね飛ばされ、フロントガラスに強く打ち付けられる衝撃に、女子生徒からは悲鳴が上がった。
さらに大型トラックの車体下に巻き込まれる事故や、自転車同士の激しい衝突なども再現。スタントマンが意識を失う演技に、司会を務めた女性も実際に重大事故が起こってしまったかのような緊迫したMCで生徒に不安感を募らせ、恐怖を直視させる手法を展開した。
生徒代表で交通安全の誓いを行った松嶋真次さん(2年)は「スタントマンの方の迫力ある演技で、事故の重大さを身に染みて感じることができた。自転車で人をはねて大けがを負わせた高校生に多額の賠償金が請求されたという話を聞いて、改めて自転車での交通マナー、ルールを考えなくてはと思った」と交通安全の意識を高めていた。