長崎市出身で、郷ノ浦町で育った世界的イラストレーターの長岡秀星(ながおか・しゅうせい、本名・秀三=しゅうぞう)さんが6月23日、心筋梗塞のため神奈川県小田原市の病院で死去した。78歳だった。
長岡さんは1945年、8歳の時に疎開で父の出身地である郷ノ浦町に移り、壱岐高校を卒業。壱岐高3年時に、小学館の雑誌「中学生の友」の挿絵に投稿して採用されたことなどから、武蔵野美術大学に進学。コマーシャルアーティストの道へ進んだ。
70年に渡米し、ハリウッドにアートスタジオ設立。カーペンターズ、アースウインド&ファイヤーなどアーティストのアルバムジャケットをデザインするなど、宇宙やSFをイメージする作品で世界的な活躍をした。
壱岐に対しての愛着も厚く、99年に母校・壱岐高校に原画7点を寄贈。作品の一部は同校正面玄関前に飾られている。2002年にはアースウインド&ファイヤーのヒットアルバム「太陽神」のジャケット原画、ロシアの宇宙ステーション・ミールで宇宙を旅した「宇宙賛歌」などの作品131点を、芦辺町の建設会社に譲渡した。また壱岐の蔵酒造の焼酎「壱岐っ娘」のラベルは市民に親しまれている。