市は1日、5人目の地域おこし協力隊員に決まった松本浩志さん(60)に委嘱状を交付した。壱岐市観光連盟に派遣し、同連盟事務局長を務める。任期は最大3年間(1年更新)。
14人の応募があり、市は「観光業界の現場を熟知し、エージェントとの人間関係が築かれており、ツアーで本市を訪れた実績などを評価」し、松本さんを選出した。
松本さんは山口県出身。日本大学法学部卒業後、全国農協観光協会に入会。その後、約40年間にわたり、JAグループの乗り右京観光などで諸侯の企画、添乗などの業務に携わり、3月末に農協観光を定年退職した。
「定年後は母の住む山口県岩国市に戻って、少しのんびりしようと考えていた時に、この募集を知った。壱岐は平成20年に福岡県の小学校の交流プロジェクトで訪れたことがあり、その時の島民のおもてなしがが強く印象に残っていた。この熱い気持ちをもっと広げていかなければ、と思っていたので、応募を決めた」と松本さんは動機を語った。
今後は「グリーンツーリズムなどで都市の人たちを壱岐の農村などに案内し、それが地域振興に結び付く循環型の仕組みを確立したい。これまで培った経験と人脈をフルに生かして、一人でも多くの人を壱岐に呼びたい」と抱負を語った。
白川博一市長は「ごっとり市場の採択、観光振興計画策定、昨年のインパウンド元年など、壱岐市はいま観光に力を入れている。その中枢である観光連盟の事務局長として、松本さんの手腕に期待している」と語った。