1月2~3日の箱根駅伝で総合10位となり9年ぶりにシード権を獲得した大東文化大学陸上部男子長距離チームの選手21人(入学予定の高校生5人を含む)と監督、コーチ、トレーナーの計24人が、2月5~12日、本市で初の合宿を行った。
真名子圭(まなこ・きよし)監督(45)は「箱根駅伝後の2月に雪の心配がない場所で合宿をやりたいと探していた。陸上関係者から『壱岐のロードコースは車が少なく、信号もない。タータンの1㌔コースや芝生の上も走れる』と情報を得て、壱岐合宿を決めた。地元の人が練習をよく理解してくれていて、車は減速してくれるし、声も掛けてくれる。ホテルの環境も素晴らしく、選手たちはいきいきと練習に取り組んでくれている」と壱岐の練習環境を絶賛。市からの差し入れとして山口千樹教育長から壱岐牛を贈られ「壱岐牛に刺身に、食環境も最高です」と感謝の言葉を述べた。
チームは筒城浜ジョギングコース、白沙八幡神社近くの坂道、原の辻遺跡周辺コースなどで1日30㌔程度のハードな練習を毎日続けた。練習が公開された8日午後は、約300㍍の急な坂道を16往復した後、すぐに1周1㌔のジョギングコースを10周。計24・8㌔をほぼ休みなくハイピッチで走り続けた。
真名子監督は「箱根駅伝のシードが取れたので、今年は予選会に出なくてよくなった。いまから箱根本番を目指した坂道のトレーニングに打ち込める。車で市内各所を巡っていたら筒城に絶好の坂を見つけたので、坂道トレに利用することにした。今年の箱根5区(山登り)、6区(山下り)で好走した2人は4年生だったので、来年の5、6区の選手を育てないといけないし、坂道を練習することで平地でのバランス移動が良くなる」と壱岐での坂道練習に大きな手応えを感じていた。
また、今年1月の箱根駅伝に2年ぶりに2度目の出場を果たし総合18位に健闘した駿河台大学駅伝部の選手16人、コーチ3人の計19人が2月21~28日の7泊8日で壱岐合宿を行った。同チームの壱岐合宿は3年連続3回目となった。
25日には壱岐高校、壱岐商業高校の陸上部員20人と筒城浜ジョギングコースと芝生広場で合同練習を行い、ドリルトレーニング、フィジカルトレーニングを入念に行った後に、グループランニングで汗を流した。
今後も富士山の銘水陸上競技部、安川電機陸上部の合宿が予定されており、本市は陸上長距離の合宿地として陸上界で注目される場所になりつつある。