第8回壱岐市消防団消防ポンプ操法大会が8日、芦辺町の市消防団操法訓練場で行われ、小型ポンプの部には4地区大会を勝ち抜いた14チーム、ポンプ車の部には3地区から6チームが出場した。今年度は県代表が全国大会に出場できるポンプ車の部は、芦辺地区第1分団が177点を挙げて2位を大きく引き離して市大会8連覇を達成。県大会12連覇と全国大会連覇へ向けて好発進した。小型ポンプの部は郷ノ浦地区第7分団2部(長島)が162点で3連覇を果たした。両部門の優勝チームは8月5日に大村市で開催される県大会に出場する。
小型ポンプの部は、出場順位が抽選で決まり、1番が芦辺地区で166点をマークして優勝した芦辺地区第8分団(国分)。2番が大会3連覇を狙う郷ノ浦地区第7分団2部。3番が2012年に日本一に輝いた石田地区第4分団(山崎)。いきなりの強豪対決に会場は大いに沸いた。芦辺地区第8分団はトップバッターの緊張も見せず、45秒17でそつなくまとめたが、郷ノ浦地区第7分団2部はこのタイムを上回る44秒69をマークし、一糸乱れぬ動きを披露。王者らしく貫禄の操法を見せた。3番の石田地区第4分団はさらに速い42秒83をマークし、ライバルチーム同士の火花を散らした。それぞれ見事な操法に見えたが、結果は意外に大差がついた。郷ノ浦地区第7分団2部が2位芦辺地区第8分団に20点差をつけて優勝。石田地区第4分団は4位以下(順位なし)に終わった。3位には郷ノ浦地区第7分団2部と同じ三島の同1、3部(大島、原島)が入り、火災時に自主消火が余儀なくされている2次離島勢が意識の高さを見せた。両分団の中山好政分団長(53)は「団員は漁師も本土に通勤している会社員もおり、なかなか全員が揃って操法の練習をすることが難しい環境だが、緊張することなく練習通りの力を発揮してくれた。前回(16年)の県大会はミスなくできたと思っていたが、まさかの準優勝に終わり、全国大会出場を逃す悔しい思いをした。今回はまずその雪辱を遂げて三島に県大会優勝旗を持ち帰り、2年後の全国大会を目指す」と力強く宣言した。
ポンプ車の部は、有力視されていた2番の郷ノ浦地区機動分団A、3番の芦辺地区第9分団がともに2線でホースのねじれ、接続のミスがあり、大きくタイムをロス。最終6番目に登場した大本命の芦辺地区第1分団にとっては楽な展開になった。1線の放水でややホースのねじれがあったものの、すぐに対処して64秒71。2線は圧倒的な70秒32のタイムをマークし、2位の郷ノ浦地区機動分団Bに56点もの大差をつけた。辻川雅人分団長(50)は「県大会12連覇を目指して、選手一丸となって毎日厳しい練習をしてきた。協力してくれた家族、仲間に感謝している。日本一になった4年前に比べると、まだ不足している部分はあるが、県大会、そして10月19日の全国大会(富山県)へ向けて、さらに仕上げていく」と手応えを感じていた。指揮者を務めた藤本寿文さん(43)は「ミスもあったが、練習をしていたのですぐに対処ができた。チームのまとまりがまだ不十分なので、まずは県大会までに練習を積む。全国連覇は、県大会12連覇を決めてから意識するようにしたい」と一歩一歩進むことを強調した。