壱岐焼酎委員会(森山浩幸委員長)は1日、ホテルステラコート太安閣で、「7月1日は壱岐焼酎の日」乾杯イベントを開催。白川博一市長、町田正一議長、各酒造メーカー関係者ら150人と、福岡県などの関係者80人が集まった福岡市博多区の居酒屋「花ざかり」とインターネット動画回線で結び、午後7時1分、一斉に乾杯の声を上げた。今年は平成17年日本記念日協会に7月1日を「壱岐焼酎の日」と制定して10年、平成7年WTO(世界貿易機関)の「地理的表示の産地」に指定されて20年の節目に当たり、壱岐酒造協同組合が壱岐7蔵の焼酎をブレンドした乾杯用の統一銘柄焼酎「壱岐焼酎で乾杯!!」を開発し、イベントで発表した。
発表されたブレンド新焼酎は、7蔵のレギュラー焼酎をそれぞれアルコール度数15度に調製して、等分にブレンドした。7蔵の共同開発を徹底するため、同じものを他の6蔵に渡し合って、それぞれの蔵で同じブレンドを行って瓶詰め。計2300本を生産した。
玄海酒造・山内昭人代表は「昨年、市で『壱岐焼酎で乾杯条例』が制定された時の祝賀会で、7蔵の焼酎をブレンドして提供したところ大好評だった。また『乾杯用の焼酎は作れないのか』という声もいろいろなところで聞いたので、昨年暮れから本格的に開発に着手した」と誕生のいきさつを説明した。
15度というアルコール度数にもこだわりがあった。「一般的な壱岐焼酎は25度。これを焼酎6、水かお湯4で割るのがポピュラーな飲み方になっている。乾杯の時に水割りを作るのは手間がかかるので、あらかじめ25度を6:4で割った15度にした。乾杯には女性も多く参加するので、この度数なら女性でも大丈夫だと考えました」(山内代表)。
あらかじめ7蔵で15度に調製したものを使用するのも、それぞれの蔵によって水の性質が違うため、特定の蔵の特徴が出にくいように配慮したためだ。
肝心の出来栄えについて壱岐の華・長田浩義代表は「あるテレビ番組で、50人の女性のモンタージュ写真を合わせたらすごい美人になる、という企画をやっていた。それと同じで、7蔵を合わせたらコク、深み、スッキリ感が見事にマッチした焼酎に仕上がった。どういう人にでも合う焼酎です」と胸を張った。
森山委員長は「壱岐焼酎を壱岐の特産品としてさらにPRしていくために、また壱岐焼酎の日、地理的表示、乾杯条例などをさらに浸透させるために、7蔵が力を合わせたという点にもっとも意義がある」と話した。
「壱岐焼酎で乾杯!!」は900㍉㍑瓶で800円(税抜き)。