6月23日の市議会一般質問で、呼子好議員が「物産館建設について」の質問を行った。「島の駅」構想は以前から議題に挙がっていて、市は検討委員会も発足させたが、進展していない。
全国各地の「道の駅」は観光客の拠点となるばかりか、地元客も押し寄せる賑わいで、観光のみならず6次産業の発展、雇用拡大にも寄与している。だが壱岐には地元産の野菜、果物、海産物を気軽に楽しめる観光拠点が不足しており、呼子議員は改めてその設置を求めた。
この質問に対して白川市長は「ひと頃は是非作りたいと思っていたが、今は少し消極的になっている」「すでにJAの四季彩館、壱番館や、マリンパル、湯がっぱなどがある」「壱岐島荘を改修した時に、行政が旅館をやるのは民業圧迫だ、との声が強かった。物産館でも相当な問題になるだろう」などと話し、反問権を行使して呼子議員に対して「どこに作れば良いと思うのか」と具体案を求めた。
呼子議員は「海の見える海岸線。湯ノ本温泉を利用した施設が良い。今後、意見をまとめたい」と答えるにとどまった。
この反問権に個人的に答えてみたい。ふれあい広場での建て替えが計画されている現在の芦辺中学校の跡地こそ最適だ。校舎からは海が見渡せる環境で、注目度が高まっている小島神社にも近い。観光資源となるカキ養殖や海女漁も近くで行われている。広大なグラウンドは観光バスの駐車に困らない。建物の耐震化は学校施設としては難しくても、商業施設であれば利用可能だろう。
運営はJA、JF、焼酎組合、海女組合、柚子加工組合などが直接行い、その場での食事と地方発送に特化した施設にする。焼酎には刺身、焼き魚、焼き貝、焼き野菜、壱岐牛バーベキュー。食事は海鮮丼、ベジ丼、壱州豆腐の麻婆丼、柚子胡椒パスタに、柚子ドレッシングのサラダとアオサ汁。そんな施設が実現すれば壱岐の新名所になり、観光客の満足度も大いに高まるのではないだろうか。