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20173/31

社説・教育旅行向けに古墳整備を

先日、一支国博物館が主催した古墳巡りツアーに参加した。双六、大米という壱岐の名所として有名な古墳から、百田頭、鬼屋窪と比較的マイナーな古墳まで、午前中だけの約3時間のツアーだったが、計4か所5基の装飾古墳(石室などに顔料や彫刻で絵画や文様が描かれている古墳)を見学した。
発見されている古墳のほぼすべてが盗掘の被害を受けているため、どのような人が埋葬されているのかを探ることは難しい。だがわずかに発見された埋蔵品、古墳の造り、線刻画などから、ある程度の時代とその背景を想像することができる。歴史に関してはまったく不勉強な記者でも、そんな想像を膨らませることができるのが、古墳巡りの魅力なのだろう。
壱岐には確認されているだけで280もの古墳がある。そのほとんどが石室に自由に立ち入ることができる。観光で訪れた人は「中に入って古代を体感できるのは、とても貴重な体験」と感激していた。古墳は全国各地にあるが、石室に自由に入れるところはそれほど多くないのだという。
自由とリスクは紙一重で、観光客が自由に出入りできるようになると、落書きなどのいたずらや、墳丘に登って崩したりといった心配もあるだろうし、石室が崩れてけがをしたり、ヒラクチなど毒ヘビの被害も考えなくてはならない。管理が大変になるので、市としては古墳を前面に押し出した観光は、積極的には取り組んでこなかったのかもしれない。
だが同じリスクは市が新年度から取り組む神社巡りにもあるはずだ。記者の友人に「古墳でコーフン協会」という団体を主宰している人がおり、若者たちが全国の古墳を巡っているという。若者にとっては由来の多くが不明な古墳の方が、由緒正しい歴史を持つ神社よりも敷居が低い面もあるのだろう。
280か所すべてを管理するのは難しくても、まずは50か所程度から、教育旅行の生徒たちが自由研究をできるルートづくりに取り組んでみてはどうだろうか。




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