市中体連陸上競技大会は炎天下の中で行われた。午前中は風も弱く湿度も高くなり、気温以上に体力的にはつらい環境だった。熱中症のような症状でレース中に倒れ込んだり、予定していたレースに出場できなかった選手も複数見られた。県中総体出場が掛かっているレースだけに、けいれんした足を引きずりながら泣き崩れていた選手もいた。
県中総体は7月22、23日で、さらに暑い時期となる。トランスコスモススタジアムは大谷以上に風は入らず、タータントラックの照り返しも強い。九州大会、全国大会の日程もあるので時期を変更するには全国的な仕組みの根本的な見直しが必要になり、現実的ではない。暑さ対策も選手としての必要な準備と考えるしかない。
それでも、以前とは暑さのレベルが違うので、少しでも選手たちの負担を軽減する方法が考えていくべきだ。すぐにできる対策としては、開会式の中止が考えられる。早い時間から選手を集めて、屋外で市長、教育長、中体連会長の挨拶を聞かせなくても、必要ならば前日に各学校の教室で映像を流せば良いのではないか。球技・剣道大会では各会場で来賓挨拶が行われているわけではなく、なくしても問題はないはずだ。
エアコンの効いた休憩室も欲しい。レース前に体を冷やすのはかえって体調を崩す要因になるかもしれないが、レース後に体温を下げることが必要な場合もある。大谷公園グラウンドの管理棟だけでは狭いので、大谷体育館に空調設備を設けて、選手たちが自由に休憩できるようになれば体調管理がしやすいのではないか。また、レース前の準備運動はソフトボール専用球場を使用しているが、空調があれば大谷体育館の室内で、ある程度の準備運動を行うことも可能だ。
競技を2日間に分けることも考えられる。生徒数が少なくなり、短距離、リレー、走り幅跳びなど1人の選手の掛け持ちが以前よりも多くなっているので、県中総体のように2日間開催もぜひ検討してもらいたい。