福岡政行さん(白鴎大学教授)が2月28日、市社会福祉大会の中で「まちづくりはみんなの手で~出来ることからボランティア~」をテーマに講演した。
「ビートたけしのTVタックル」など、テレビ番組をはじめとしたメディアで、歯に衣着せぬ論舌で知られる福岡さんは、東日本大震災、カンボジアの子どもたちなどの支援活動を行っており、ボランティア団体の事務局長も務めている。
講演のなかで福岡さんは大野城市(福岡県)の「まどかフロア」と名付けられたワン・ストップ窓口に触れた。この窓口は「福祉のまちづくり支援事業」として、障がいの有無や年齢に関係なく、いくつもの窓口を移動しなければできなかった手続きのほとんどを一つの窓口で終わらせる新サービスだ。
同市はプライバシー保護にも配慮した「わかりやすく・使いやすく・心地よい」窓口を作り上げたこと。フロアマネージャーを配置し、来訪者の尋ねを待っていた現状を改め、市職員から担当窓口まで案内するなど、日本一利便性の高い窓口サービスの提供を目指した結果、同市役所満足度調査では約7割の市民から“満足している”との評価を得ている。
同市ではこのような取り組みや、IT化、民間活用の推進などによるコスト削減の結果、人口9万6千人に対し、市職員(普通会計部門)は367人、人口千人あたりの職員数が3・82人(平成23年4月1日現在)と、全国トップクラスで少ない。壱岐市は人口2万9千人に対し、市職員が343人(同)、人口千人あたりの職員数が11・6人(同4月1日現在)。福岡さんは市が大野城市の3分の1の人口で職員数があまり変わらないというのは「無駄が多すぎる」と苦言を呈した。
2月27日、市議会定例会2月会議の施政方針で白川博一市長は、市民サービスの向上、事務の効率化などを考慮し、新庁舎建設を“検討する時期がきている”とし、協議を進めるという。旧4庁舎を活用した本庁分散方式を1つにまとめるのだから、是非とも人件費削減の検討や市民満足度を高める施策も考えてほしい。
講演で離島での無駄遣いは壱岐島の将来を左右すると感じたがどうだろうか。