壱岐サイクルフェスティバル(第29回壱岐サイクルロードレース、同壱岐チャレンジロードレース、第17回壱岐ジュニアチャレンジロードレース)が4日、市内の特設コースで開かれ、12部門に昨年より12人多い630人が出場し、613人が完走した。
島内の出場者は50㌔7人、30㌔22人の計29人で、昨年より2人減少。最高齢者賞は熊本県の緑義雄さん(84)、遠来者賞は北海道の井上学さんに贈られた。落車によるけが人は3人いたが、いずれも軽傷で入院はしなかった。救急車の出動はなかった。
ボランティアは立哨を行った市消防団、市職員をはじめ、各種サポートをした商工会青年部・女性部、市観光連盟、市婦人会・青年団、草刈りを行った建設・土木業者など約950人が大会を盛り上げた。
九州北部地方の平年の梅雨入りは6月5日ごろで、昨年は大会前日に梅雨入りして水たまりが残る悪コンディションだったが、今年は梅雨入りがやや遅れており快晴。スタート時の気温は21・8℃、風速2・5㍍程度という絶好のレースコンディションとなった。
50㌔エリート(日本自転車競技連盟所属選手)は、昨年は残り5㌔地点で落車して4連覇を逸した白石真吾さん(36=山口)が昨年の雪辱を遂げ、2年ぶり4度目の王者となった。優勝4回は1997年から4連覇(特別参加選手を除く)を果たした西山孝之さん(佐賀)に続いて2人目の快挙となった。
白石さんは3人で形成した先頭グループから、残り2㌔の地点でスパート。大谷公園のゴール手前の急坂にはセーフティリードをつけて入って楽に登り切り、2位加藤達也さん(25=福岡)に15秒差をつけて圧勝した。
白石さんは「去年は独走していて気が緩んだのか、最後にコケてしまった。今年も同じ地点に差し掛かった時には恐怖感があったが、路面状況も良かったので無事に走り切ることができた。プラン通りに走れて楽しかった」とレースを振り返った。優勝タイムの1時間20分45秒は、水たまりが残った路面状況だった昨年の優勝タイムよりも3分28秒速かった。
山口県から毎年、壱岐の大会に参加しているのは「コースがとにかく素晴らしい。上り下りと平坦とのバランスが良くて、戦略的にレースを組み立てることができる。沿道やボランティアの人たちの気持ちも嬉しい」と話した。
50㌔女子エキスパートは、50㌔初参加の岩吉ちひろさん(35=福岡)が、一昨年の覇者・近藤ゆみさん(33=福岡)に3分43秒、昨年の女王・田方佐矢子さん(33=長崎)に5分36秒の大差をつけて優勝した。
岩吉さんは昨年は30㌔女子で優勝しており「今年は思い切って50㌔に挑戦してみた。登坂がとにかく苦手なので、最後の坂は本当に苦しかった。ずっと男子選手の集団の中で足を貯めて走っていたので、女子の1位だとはまったく気付かなかった。驚きました」と無欲の勝利を強調した。
【成績】
▼エリート50㌔ ①白石真悟(山口)1時間20分45秒②加藤達也(福岡)1時間21分00秒③岩切弘輝(大分)1時間21分20秒
▼エキスパート男子50㌔ ①岩男大輔(長崎)1時間21分50秒②松田真和(福岡)1時間21分51秒③中原裕章(熊本)1時間21分51秒
▼同女子50㌔ ①岩吉ちひろ(福岡)1時間33分39秒②近藤ゆみ(福岡)1時間37分22秒③田方佐矢子(長崎)1時間39分15秒
▼同(U‐19)30㌔ ①井上創太(福岡)42分59秒②初田宗一郎(福岡)43分10秒③吉原佑樹(福岡)43分13秒
▼同(U‐39)30㌔ ①栗屋大志(熊本)43分03秒②前園直光(福岡)43分08秒③谷本康仁(山口)43分09秒
▼同(U‐49)30㌔ ①木村寛(福岡)43分06秒②山村哲生(福岡)43分12秒③早川聡(福岡)43分12秒
▼同(U‐59)30㌔ ①塚本茂浩(福岡)44分02秒②姫野茂美(福岡)44分27秒③今泉喜樹(佐賀)44分34秒
▼同(O‐60)30㌔ ①福島雄二(熊本)46分12秒②井上好徳(福岡)46分23秒③木場亨(広島)47分46秒
▼レディース30㌔ ①徳留春美(鹿児島)50分04秒②中島友子(福岡)50分54秒③池田明子(佐賀)53分06秒
▼ジュニアエキスパート30㌔ ①石橋慧悟(福岡)45分33秒②石井海斗(大分)48分12秒③松尾アイザック(福岡)51分21秒
▼中学生8㌔ ①濵田智鵬(福岡)12分59秒
▼チーム特別賞 ①津末レーシングA4時間05分18秒②SESSIONE DEI GATTI4時間06分08秒③チーム ファンサイクル4時間06分22秒