社説

本質を見極める目が必要。

現代は「情報過多の時代」と言われている。情報不足よりはまだ良いのかもしれないが、総務省の平成28年度調査によると携帯電話の世帯普及率は95・8%で、このうち72・0%がスマートフォン。パソコンの普及率はスマホに押されてやや下がっているものの、それでも76・8%を維持している。

SNSのフェイスブックは2800万人、ツイッターは4500万人、インスタグラムは2000万人の国内ユーザーがいる。SNSは誰もが情報受信者であると同時に情報発信者ともなり、ネット上にはありとあらゆる情報が溢れ返っている。マスメディアとインフルエンサー(世間への影響力が大きい行動を行う人物)の差もなくなりつつあり、偏向報道のメディアも目立つ。

もっとも判りやすい例が、いま毎日のようにスポーツ新聞の1面を賑わせているMLBエンゼルスの大谷翔平選手に関しての「情報」だろう。オープン戦で投打ともに結果が出ていなかった際には、日米のマスコミ、インフルエンサー、ファンの情報発信の大半が「このままでは通用しない」というものだった。だがシーズンが開幕して投打に活躍すると「天才だ」「ベーブ・ルースを超えた」などまったく逆の情報ばかりになってきた。

「節操がない」「手のひら返し」と言われるが、現象だけを捉えた情報発信とは、そんなものだ。だがマスメディアがそれでは情けない。ましてや日本のマスメディアは5年間もプロ野球の大谷選手を取材してきたのだから、表面的な現象に左右されずに「本質」を伝えられたはずだし、数少ないがそのような報道もあった。そこにメディアの能力が試されている。本紙も「物事の本質」を伝える紙面を心掛けている。

これは政治や経済に関しての情報でも同様である。多くの人、機関が様々な情報を発信している中で、受信者はそれらの中から「本質は何なのか」を冷静に見極める目を養っていかないと、情報に惑わされてしまうばかりだ。

関連記事

  1. 障害者週間を前に考えること。
  2. 獅子奮迅に壱岐創生策を
  3. 人口減少問題が深刻さ増す。
  4. 社説・絶景を台無しにする案内板
  5. フェイスブックの有効な活用を。
  6. 社説・一流との出会いが子どもの財産に
  7. フェリー港の集約化を。
  8. 厳しい練習は「不適切」なのか

おすすめ記事

  1. 9年ぶり平均価格85万円突破 子牛価格の高値が続く 平均約86万2千円
  2. 会員の遺作展で面影偲ぶ パッチワーク めだかサークル
  3. 玄海灘の風受けふわり 瀬戸浦で凧揚げ大会

歴史・自然

PAGE TOP