地域情報

「朝鮮通信使迎接所絵図」が世界記憶遺産に登録。

ユネスコ国際諮問委員会は10月31日、「朝鮮通信使に関する記録‐17世紀~19世紀の日韓の平和構築と文化交流の歴史」(111件333点)を世界の記憶(世界記憶遺産)に登録することを決定した。昨年3月に日韓両国の民間団体が共同申請していた。日本側48件208点の記録のうち、「朝鮮通信使迎接所絵図」1件1点は本市勝本町の土肥純子さん(77)が所有している。

絵図は、勝本町勝本浦に朝鮮通信使が寄港・宿泊した際に利用した迎接所の平面図で、縦79㌢、横168㌢の紙本墨書。虫食い、破損などにより一部失われているが、建物の平面構造をよく知ることができる。鯨組の土肥家で宮大工の棟梁を代々務めた土肥家に伝わる「土肥家文書」(市指定有形文化財)の中の史料で、制作者・制作年は不明とされている。絵図には正使、副使、従事官の三使臣をはじめとする通信使一行の部屋のほか、番所、通信使付きの対馬藩家老詰所、対馬守休憩所、通訳詰所などが描かれ、通信使の官位ごとに釜所、湯殿が設けられていたことを知ることができる。絵図の画像は一支国博物館の常設展示スペースで展示されており、拡大して観覧することができる。

登録決定を受け白川博一市長は「壱岐の先人が残したものが、後世に残すべき世界の記憶として認められ、大変名誉である。朝鮮通信使は外交使節として江戸時代に計12回派遣されたが、このうち壱岐へは第1回から11回まで、往路11回、復路8回立ち寄っており、聖母宮の南側に迎接所を設けて一行をもてなしてきた。登録を機に、韓国をはじめとする海外の国々との交流をさらに進めていきたい」と話した。

関連記事

  1. 壱岐から鎮魂の灯。ワックスボウル点灯。
  2. 詐欺被害と予兆多発、注意! 県内上半期被害70件
  3. 小中学校にアジサイ寄贈。郷ノ浦町文化協会盆栽部会。
  4. コロナ検査気軽に 検査キット自販機設置
  5. 初の日曜開催で賑わう 育児サークルが「おゆずり会」
  6. 壮大な歴史ロマンに拍手。劇団「未来座・壱岐」公演
  7. 小中学校の給食費無料化策を明言 白川市長が子育て改革案
  8. 7人が市内就職!第1期生14人が巣立つ。こころ医療福祉専門学校壱…

おすすめ記事

  1. 米村の大阪教育大が準優勝 関西女子学生剣道優勝大会
  2. 環境省サンゴ礁保全計画 モデル事業「壱岐島」を選定
  3. 尺玉12発、秋の空に大輪 壱岐島ふるさと花火

歴史・自然

PAGE TOP