© 【公式】壱岐新聞社 All rights reserved.

20192/8

前回比93.4%の大幅下落。1年4か月ぶり80万円割れ~子牛市場にTPP影響か。

JA壱岐市の定期2月子牛市場が1、2日の2日間、芦辺町の壱岐家畜市場で開かれ、平均価格は79万2524円(牝69万7142円、去勢86万5006円)で、前回の平成30年12月市場と比較して93・4%、約5万6千円の大幅下落となった。取引頭数は799頭(牝345頭、去勢454頭)で前回から101頭の増加で、販売総額は約6億3323万円と前回より約4千万円の増加だったが、平均価格が80万円を割り込んだのは平成29年10月市場以来で、生産者の表情は暗かった。

壱岐家畜市場では、平成29年4月市場で平均価格が90万4032円にまで高騰。去勢は平均100万円を突破し、取引価格を告げる市場のアナウンスが「100万円」を超えることも当たり前の光景になっていた。だがそれからわずか2年弱、今回の2月市場で税別100万円を超えたのはごくわずか。高値のアナウンスに会場がどよめくこともなかった。JA壱岐市・川﨑裕司組合長は「壱岐の昨年12月市場は平成30年の最高を記録するほど、高価格になっていた。5万6千円の価格下落は確かに小さな幅ではないが、前回が高過ぎたのだから、それほどショックを受けることではないと思う。生産者と肥育業者のバランスを考えれば、これくらいの価格で安定してくれるのがいいのではないか」と冷静さを見せた。

一方で「全国的に子牛価格は以前よりも下がっているのは、購買者の頭の中にTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)、EPA(欧州連合との経済連携協定)があるのかもしれない」と昨年末に発効した11か国とのTPP11、2月1日に発効したEPAの影響を危惧した。牛肉などの重要5分野の輸入関税は撤廃適用外となっているが、38・5%の関税率は段階的に引き下げられ、16年後には9%まで下がる。TPPから離脱した米国との2国間交渉でも同水準程度に着地する可能性が高い。和牛は品質、価格面で輸入牛肉とは直接の競合関係にないとされているが、低価格の輸入牛肉が出回れば影響は避けられず、政府はTPP11による和牛・交雑種の生産減少額を「年間122~246億円」と試算している。

また財務省が1月25日に発表したTPP参加国からの1月上・中旬の牛肉輸入量は、関税が27・5%に下がったカナダ産やニュージーランド産の輸入が増え、上旬1万7㌧、中旬1万4200㌧で、すでに昨年1月の対象国からの1か月分輸入量(2万1152㌧)を14%も上回っている。4月1日には発効2年目を迎え、関税は26・6%に下がる。EPAも和牛には直接関係がないとはいえ、乳製品やイベリコなど高級豚肉の価格下落は、和牛価格にも影響を与える可能性がある。今後も子牛市の取引価格は予断を許さない状況が続きそうだ。



  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

20202/21

VファーレンU‐15入部。壱岐SSC・山田大翔さん。

壱岐少年サッカークラブ(SSC)に所属する山田大翔(ひろと)さん(瀬戸小6年)が、4月からVファーレン長崎U‐15アカデミーに入部することが…

20202/21

元ホークス戦士が実践指導。壱岐若鷹会が少年野球教室。

福岡ソフトバンクホークスの応援を通して島内の野球振興などに取り組んでいる壱岐若鷹会(西村善明会長)は11日、芦辺・ふれあい広場で、ソフトバン…

20202/21

雨海、野村が区間賞。県下一周駅伝大会。

第69回郡市対抗県下一周駅伝大会が2月14~16日、長崎市茂里町の長崎新聞社前発着の42区間407・3㌔に11チームが出場して行われ、壱岐は…

20202/14

2百羽のツル大群が飛来。春告げる北帰行が本格化。

鹿児島県出水平野で越冬していたマナヅル、ナベヅルの繁殖地である中国東北部方面へ向かう北帰行が2月に入り本格化し、本市の深江田原や石田町山崎触…

20202/14

低炭素・水素社会の実現へ。東大先端科学研と連携協定。

市と東京大学先端科学技術研究センター(東京都目黒区、神崎亮平所長)は7日、市役所郷ノ浦庁舎で「壱岐市の持続可能な地域づくりに関する連携協定」…

ページ上部へ戻る