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新庁舎建設を断念

壱岐市庁舎建設に関する住民投票が4月26日に投開票され、「庁舎建設に賛成」4629票、「庁舎建設に反対」9703票(無効票177票)で、反対が上回った。投票率は63・67%だった。この結果を受け白川博一市長は開票後の記者会見で「投票率60%以上ならその結果に無条件に従う、と住民投票条例制定の時に表明していた。最終判断は議会と相談することになるが、建設はしないことになる」と事実上、建設断念を表明した。
市民の判断は「建設NO」だった。現庁舎の耐用年数、長寿命化工事による改修効果など建設面での専門的な知識、壱岐市の財政についても財務面での高度な判断が必要な住民投票となったため、市民の判断はかなり難しいと思われていたが、結果はダブルスコアで「反対」となった。
懸念されていた投票率も63%を超える高い数値を記録し、この問題に対しての市民の関心の高さ、民意の高さが示された。
開票後、投票結果の報告を富谷太一選挙管理委員長から受けた白川市長は記者会見を行い、建設断念を表明するとともに「壱岐市を良くしようという市民の真剣な思いだったと受け取っている。高い投票率で大変な関心を持ってもらい、感謝している。新庁舎は将来に委ねることになる」と固い表情で語った。記者会見には全国紙の新聞、テレビ、通信社の記者ら約40人が集まり、その様子はロイター・共同通信でも配信され、全国から注目を集めた。
今後はいままで通り、4庁舎による本庁分散方式を続けていくことになるが、4庁舎とも建設後40年前後を経過して老朽化が進んでおり、「早急に耐震診断、コンクリート強度検査を実施し、(庁舎建設中止で)30億円が宙に浮く合併特例債を活用して耐震・長寿命化工事を行うことになる。工事を行えば、当面は使用できると考えている。工事は合併特例債の期限である平成31年3月までに完了することを目指す。残った合併特例債は有効な活用を考えていきたい」との方針を示した。
結果に関しての感想と要因分析については「投票率は思っていたよりも高かった。投票結果がここまで開くとは正直、思っていなかった。きわどいかなと考えていた。市民の大きな判断だと受け止めている。要因についてはまだ分析していない」とした。
「事前に4庁舎の耐震診断を行っていなかったことが市民の不信感につながったのではないか」という質問に対しては「住民投票の実施を決める前は、新庁舎を建てる判断だったため、4庁舎の耐震診断を行わなかった」と説明。「3月議会で市三役、市議会議員の期末手当の増額を決めたことが影響したのではないか」との指摘には「私一人の期末手当増額だったら提案していなかったが、議会も含めてのものであり、県下の状況、人事院勧告もあり提案した。そのことが住民の一つの判断材料だったかもしれない」と話した。
また「建設構想を進めてきたことに反省はないのか」「市長の進退は」との激しい追求には「住民投票を決めた時点から、市は公平な情報を提供し、市長としても中立の立場だった。判断を住民に委ねたわけで、私の進退とは関係ない」と反論した。
住民投票の結果は、1日に召集する第6回市議会庁舎建設特別委員会で議会に報告され、丸2年間にわたって論議が繰り返されてきた庁舎建設計画は、中止が正式に決定する。



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